古代エジプトのスカラベリング 1AC
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古代エジプトのスカラベリング 1AC
12号
スカラベ:
甲虫類に属する昆虫の一群で、タマオシコガネ、フンコロガシなどとよばれる。獣糞(じゅうふん)を球状にして転がし、餌(え)にしたり、産卵に用いる。古代エジプトでは、その生態に象徴的意義をみ、スカラベの姿神ケプリ(ケペリ)が崇拝された。糞球を運ぶようすを、太陽が天空を東から西に運ばれる姿になぞらえ、ケプリ神は太陽神アトゥムと同一視された。ケプリとは「自ら生まれた者」の意。スカラベは「再生」「復活」「創造」のシンボルとされ、古代エジプトではその意匠は彫刻、印章、護符、装身具などに用いられた。彫刻ではカルナック神殿の像、大英博物館蔵の巨像が有名。護符にはラピスラズリ、トルコ石、黒曜石、ファイアンスなどが用いられ、裏面に所有者名や神像などを彫り、身につけたり、ミイラの包帯に巻き込んだ。やや大形で、裏に「死者の書」を記した「心臓スカラベ」は、ミイラの胸の上に置かれた。